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2級は通ったけれど、1級はどれくらい難しいんだろう。『1級は合格率がとても低い』という話を聞いて、不安になっている方も多いはずです。
結論から言うと、機械保全技能士1級の合格率は、厚生労働省の公表値から計算すると令和5〜7年度で約31.6〜41.8%です。2級より低いものの、申請者の3〜4割ほどが合格している計算なんです。
この記事を読むと、1級の合格率の正しい見方と、難しさの中身、勉強時間の組み立て方が分かりますよ。
機械保全技能士1級合格率は?公表値から計算してみる
厚生労働省「技能検定の実施状況」の受検申請者数と合格者数から計算すると、機械保全1級の合格率は令和7年度が約41.8%、令和6年度が約31.6%、令和5年度が約35.7%です。年度によって10ポイントほどの上下があります。
機械保全技能士1級の合格率は、厚生労働省が毎年公表している「技能検定の実施状況」の数字から計算できます。公表されているのは率ではなく、受検申請者数と合格者数です。
| 年度 | 受検申請者数 | 合格者数 | 合格率(計算値) |
|---|---|---|---|
| 令和7年度(2025年度) | 9,122人 | 3,813人 | 約41.8% |
| 令和6年度(2024年度) | 9,238人 | 2,922人 | 約31.6% |
| 令和5年度(2023年度) | 9,547人 | 3,410人 | 約35.7% |
ここでの合格率は、合格者数を受検申請者数で割った値です。申請したのに当日欠席した人も分母に入っているので、実際に受けた人の中での割合とは少し違う点を覚えておきましょう。
JIPMの目安との違い
試験を行う日本プラントメンテナンス協会(JIPM)のオフィシャルガイドでは、1級の目安として「受検者数約9,000人/年・合格率25〜35%」と書かれています。この目安には、何年度の集計かの記載がありません。
令和6年度の計算値は目安の範囲内、令和5年度は少し上、令和7年度は目安より高めでした。厚生労働省の計算値とJIPMの目安は、もとにした数字や年度が違うので、ぴったり一致しないのは自然なことです。
『結局、1級は何割くらい受かるの?』と聞かれたら、3〜4割ほどと幅で覚えておくのが現実的ですね。
厚生労働省の資料は職種と等級の単位までなので、機械系・電気系・設備診断ごとの合格率は公表されていません。作業別の数字を見かけても、公式な値ではない点に気をつけましょう。
1級は受ける人がとても多い
厚生労働省の令和7年度の公表では、機械保全は全133職種の中で受検申請者数が2位でした。等級別に見ても、1級では2位です。
JIPMのオフィシャルガイドでは、1級を受ける人の最も多い年齢層は30〜34歳で、入社10年前後とされています。現場の中心になってきた人たちが、腕を確かめるために受けている試験と言えますね。
機械保全全体の受検申請者数の推移
参考までに、機械保全の全等級を合わせた受検申請者数の推移も見ておきましょう。厚生労働省の公表では、次のように推移しています。
| 年度 | 全等級の受検申請者数 |
|---|---|
| 令和3年度 | 34,347人 |
| 令和4年度 | 32,673人 |
| 令和5年度 | 32,427人 |
| 令和6年度 | 32,296人 |
| 令和7年度 | 31,534人 |
毎年3万人を超える人が申請している試験です。1級はそのうち毎年9,000人を超える人が申請していて、多くの職場で保全の力を測る物差しとして使われていると言えますね。
他の等級と比べると、1級はどのくらい?
同じ計算で等級ごとに並べると、令和5〜7年度のどの年度も、1級の合格率は2級より低く出ます。特級ほど低くはありませんが、3級とは大きな差があります。
1級の数字だけを見ても、高いのか低いのかピンときませんよね。厚生労働省の公表値から、等級ごとの合格率を計算して並べてみました。
| 年度 | 特級 | 1級 | 2級 | 3級 |
|---|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 約38.5% | 約41.8% | 約47.1% | 約74.8% |
| 令和6年度 | 約21.6% | 約31.6% | 約37.4% | 約73.1% |
| 令和5年度 | 約20.0% | 約35.7% | 約41.2% | 約76.6% |

3級から2級で大きく下がり、2級から1級でもう一段下がる形です。令和7年度は全体に高めで、令和6年度は全体に低めという、年度ごとの波も見えますね。
2級との差は数ポイントでも、中身の差は大きい
計算値で見ると、1級と2級の差は年度によって5〜6ポイントほどです。ただ、1級を受ける人は2級に受かった人や実務経験の長い人が中心なので、同じくらいの力の人どうしで競っていると考えておきましょう。
2級の合格率と難しさは機械保全技能士2級の合格率・難易度で、等級全体の比べ方は機械保全技能士の合格率と難易度で紹介しています。
機械保全1級の難易度を3つの物差しで見る
1級の難しさは、合格率だけでは分かりません。「合格率」「試験範囲の深さ」「受けるまでの実務年数」の3つの物差しで見ると、自分にとってどこが壁になるかが見えてきます。
『合格率3〜4割なら、難しいの?簡単なの?』と迷いますよね。
「1級って、2級と同じ形なんですよね?」
「形は同じだけど、聞かれることが一段深いんだよ。」
職場でこんな会話を耳にした方もいるかもしれません。ここでは、1級の難易度をこの記事で独自に考えた3つの物差しに分けてみます。
| 物差し | 1級の特徴 | 自分に当てはめると |
|---|---|---|
| 合格率 | 計算値で約31.6〜41.8%(令和5〜7年度)。2級より低い | 半分以上は不合格になる前提で準備する |
| 試験範囲の深さ | 形は2級と同じだが、細目では機械の種類や保全計画が広く書かれている | 2級の知識に何を足すかを見極める |
| 受けるまでの実務年数 | 実務のみなら7年以上、2級合格後なら2年以上が必要 | 職場で経験してきた仕事が、問われる中身とどれだけ重なるか |
物差し1:合格率
合格率で見ると、1級は2級より一段難しい試験です。年度によって10ポイントほど上下するので、1年分の数字だけで判断しないようにしましょう。
物差し2:試験範囲の深さ
JIPMの試験要項では、1級の学科は真偽法25問と四肢択一式25問を100分で解く形で、2級と同じです。一方で「試験科目及びその範囲並びにその細目」を見ると、1級では工作機械から自動組立て機械まで、機械の種類ごとの構造や用途が挙がっています。
実技でも、機械系では機械履歴簿や点検計画書の作成、故障傾向の分析が範囲に入っています。形は同じでも、深さが違うんです。
物差し3:受けるまでの実務年数
1級は、受けるまでに実務経験が必要な級です。JIPMの受検資格判定では、実務のみなら7年以上、2級合格後なら2年以上とされています。
経験を積んだ人が受ける試験なので、ふだんの仕事で保全計画や異常時の対応に関わっているかどうかで、感じる難しさが変わります。
それでも1級を目指す人が多いわけ
厚生労働省の職業能力評価基準(設備保全)では、技能検定(機械保全)の特級・1級・2級を取ると、技能が社内で認められて地位が向上することが多いと書かれています。転職の時にも、資格を持つ人は有利だとされています。
難しさの分だけ、職場での見られ方が変わりやすい級なんです。1級を取った後の活かし方は機械保全技能士1級とはでも紹介しています。
「偏差値」で見ることはできる?
機械保全技能士1級の偏差値を調べる方もいますが、技能検定に公式の偏差値はありません。資格を偏差値で並べた情報は、それぞれのサイトが独自に付けたものです。
難しさを比べたい時は、公表されている合格率や、試験の範囲、受検資格の年数で比べるほうが確かです。偏差値の数字が気になったら、その数字が何をもとに付けられたかを一度確かめてみてください。
学科と実技、1級でつまずきやすいのはどっち?
厚生労働省の公表は等級単位なので、学科と実技のどちらで落ちる人が多いかは数字では分かりません。そこで、試験の形からつまずきやすい所を作業ごとに見ておきましょう。
『学科と実技、どっちに時間をかければいいの?』と迷う方は多いはずです。公表された数字では分からない以上、試験の形から自分の弱い所を探すのが近道です。
- 学科:四肢択一式で、似た選択肢の違いを見分けられない
- 学科:電卓が使えないので、計算の出てくる問題で時間がかかる
- 機械系の実技:写真や図版の資料が公表されないので、練習の材料が少ない
- 電気系の実技:PLCのプログラムと配線を、標準時間内に仕上げられない
- 設備診断の実技:1級では10課題・100分に増え、測定データの読み取りに時間がかかる
一部合格を味方につける
学科と実技の片方だけ受かった場合は、次回からその試験が免除されます。JIPMの試験要項では、1級の一部合格の効力に期限はありません。
1級は年1回、第2回の試験だけで行われます。1回で両方受かれば一番ですが、片方ずつ確実に取る考え方も現実的ですよ。
「2級と同じ形だから」と、2級の時と同じ準備のまま1級を受けてしまうことです。1級で深くなる範囲がどこかを、過去問と細目で先に確かめておきましょう。
1級の過去問の使い方は機械保全技能士1級の過去問で詳しく紹介しています。
機械保全技能士1級の勉強時間の目安と組み立て方
1級の勉強時間について、公式の目安はありません。年1回の試験なので、申請期間と試験日から逆算して、学科と実技に時間を割り振るのが現実的な組み立て方です。
『何時間勉強すれば受かるの?』という疑問はとても多いですよね。ただ、実務の経験や2級からの時間で、必要な勉強の量は人によって大きく変わります。
そこで、時間の長さではなく、日程の区切りから逆算して考えてみましょう。
試験日から逆算した準備の時間軸
2026年度の実施公示をもとに、1級の準備の流れを時間の順に並べてみました。学科と実技のどちらに重きを置くかも書いています。
| 時期 | 学科 | 実技 |
|---|---|---|
| 申請の前(夏まで) | 過去問を1回分解き、苦手な科目を知る | 受ける作業を決め、職場の実物や記録に目を向ける |
| 申請期間(8月下旬〜9月下旬) | 教材を決め、共通科目から読み始める | 電気系はPLCとパソコンの準備を始める |
| 申請後の数か月 | 1級で深くなる範囲を集中して学ぶ | 機械系・設備診断は見分ける練習。電気系は公表された問題で練習 |
| 試験の直前 | 過去問を2周目まで進め、理由を言えるようにする | 時間を計って通して練習する |
| 1月上旬の試験日 | 本番と同じ100分の感覚で臨む | 機械系・設備診断は学科と同じ日の午後 |
| 2月下旬の合格発表 | 片方だけの合格なら、翌年度は残りに集中する | 同じく残りに集中する |
2026年度第2回では、学科と実技(電気系を除く)が2027年1月10日、合格発表が2027年2月24日です。電気系の実技は2026年11月28日〜2027年2月21日の土日で事務局が決め、合格発表は2027年3月19日とされています。

立場ごとの時間の配分
同じ1級でも、どこに時間をかけるかは立場で変わります。自分に近い行を見てみてください。
| 立場 | 時間をかけたい所 |
|---|---|
| 2級に受かって2年ほどの方 | 2級の記憶を活かし、1級で深くなる範囲と実技に時間を回す |
| 2級から時間がたっている方 | 共通科目の土台を確かめ直してから、1級の範囲に進む |
| 2級を受けずに実務で受ける方 | 学科の出題の形に慣れる時間を多めに取る |
| 別の作業の1級技能士の方 | 学科が免除されるので、実技の準備にほぼ全部の時間を使う |
- 自分の受検資格と、受ける作業を確かめる
- 公式の過去問を1回分解いて、苦手な科目を知る
- 共通科目の土台を確かめ、1級で深くなる範囲を学ぶ
- 実技は作業ごとに、実物や公表された問題で練習する
- 試験の前に、本番と同じ時間で通して解く
学科と実技、どちらに時間をかける?
- 四肢択一式で2つまで絞れて迷うことが多い
- 計算の出てくる問題が苦手
- 2級から時間がたっていて、共通科目があいまい
- 機械系で、不具合の原因まで言うのが苦手
- 電気系で、標準時間内に作業を終えられない
- 設備診断で、測定データの読み取りに時間がかかる
実技の練習の進め方は機械保全技能士1級の実技対策でまとめています。働きながらの計画の立て方は機械保全技能士の勉強方法も参考にしてみてください。
勉強を支えてくれる職場もある
JIPMの「初めての方へ」では、企業・団体によっては受検料補助や合格報奨金、資格手当てを受けられると紹介されています。勉強会を開いたり、先輩が実物の前で教えてくれたりする職場もあります。
会社によって違うので、就業規則や人事の案内で確かめておきましょう。『今の職場では学ぶ機会が少ない』と感じる方もいますよね。
今の職場で工夫しながら1級を目指すのも正当な道です。そのうえで、取得支援のある会社や設備の大きな工場を比べたい方は、メーカーの保全求人を見比べてみると選択肢が広がりますよ。
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1級の合格率・難易度でよくある相談
質問サイトでよく見かける相談を、内容を要約して紹介します。
相談1「1級は合格率10%台と聞いた。何が難しい?」
機械保全技能士1級は合格率が10%台と聞いたが、何が難しいのかという相談です。厚生労働省の公表値から計算すると、令和5〜7年度の1級の合格率は約31.6〜41.8%で、10%台ではありません。
JIPMのオフィシャルガイドでも、1級の目安は25〜35%です。10%台に近いのは特級で、JIPMの目安は15〜25%、計算値でも令和5年度は約20.0%、令和6年度は約21.6%でした。
1級で難しく感じやすいのは、2級と同じ形の中で、選択肢の違いや問われる中身が細かくなる所です。等級を取り違えた情報に振り回されないようにしましょう。
相談2「機械系は2級より1級のほうが合格率が高いのはなぜ?」
機械系保全作業では、2級より1級のほうが合格率が高いと聞いたが、なぜかという相談です。厚生労働省の資料は等級単位までなので、機械系だけの合格率は公表されていません。
等級全体で計算すると、令和5〜7年度のどの年度も1級は2級より低く出ます。作業別の数字は公式に確かめられないので、等級単位の公表値をもとに考えるのが確かです。
相談3「1級の機械系は、学科と実技のどちらが難しい?」
1級の機械系保全作業で、学科と実技のどちらが難しいかという相談です。どちらで落ちる人が多いかの公表はないので、数字で答えることはできません。
学科は四肢択一式の細かさと手計算、実技は写真や図版の資料が公表されないことが壁になりやすいです。過去問を1回分解いてみて、自分がより迷った方に時間をかけるのがおすすめです。
相談4「短い期間の勉強で1級に受かったという話を聞いた。自分も大丈夫?」
知り合いが短い勉強期間で1級に受かったと聞いて、自分も同じくらいで受かるかという相談です。公式の勉強時間の目安はなく、必要な時間は人によって大きく違います。
ふだんの仕事で保全計画や異常時の対応に深く関わっている人は、試験の中身と仕事が重なる分、短い時間で仕上がることもあります。他の人の期間と比べるより、過去問を1回分解いて、自分の弱い所がどれくらいあるかで計画を立ててみてください。
よくある質問
機械保全技能士一級の合格率はどれくらいですか?
厚生労働省の公表値から計算すると、令和7年度は約41.8%、令和6年度は約31.6%、令和5年度は約35.7%です。JIPMのオフィシャルガイドの目安は25〜35%です。
機械保全一級の難易度は2級と比べてどうですか?
計算値で見ると、令和5〜7年度のどの年度も1級は2級より合格率が低く出ます。学科の形は同じですが、1級では細目に書かれた中身が広く、受けるまでに実務経験も必要です。
機械保全技能士1級の勉強時間はどれくらい必要ですか?
公式の目安はありません。実務経験や2級からの時間で必要な量が変わるので、申請期間と試験日から逆算して、学科と実技に時間を割り振るのが現実的です。
機械保全技能士1級の偏差値はどれくらいですか?
技能検定に公式の偏差値はありません。難しさを比べる時は、厚生労働省の公表値から計算した合格率や、試験の範囲、受検資格に必要な実務年数で比べるほうが確かです。
1級の合格率は受けた人の中での割合ですか?
厚生労働省の公表は受検申請者数と合格者数なので、ここでの合格率は申請者に対する計算値です。当日欠席した人も分母に入っています。
まとめ
- 1級の合格率は、厚生労働省の公表値から計算すると令和5〜7年度で約31.6〜41.8%
- JIPMの目安は25〜35%で、計算値とは年度や数え方の違いでずれがある
- どの年度も1級は2級より低く、特級ほど低くはない
- 学科と実技のどちらで落ちる人が多いかは非公表なので、試験の形から弱い所を探す
- 勉強時間は公式の目安がないので、年1回の試験日から逆算して組み立てる





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