機械保全技能士の合格率と難易度|等級ごとの比べ方と合格点

機械保全技能士の合格率と難易度を等級ごとに比べる記事のアイキャッチ。マークシートと教科書が置かれた机

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機械保全技能士を受けると決めたら、まず気になるのが『どのくらい難しいの?』ということですよね。合格率の数字を見ても、等級や年度でばらばらで、判断しにくいと感じている方も多いはずです。

結論から言うと、機械保全技能士の難易度は等級でかなり違い、3級は受かりやすく、1級・特級は年度によって合格率が大きく動きます。この記事では、合格率・合格点・試験範囲の3つの物差しで、等級ごとの難しさを比べてみますね。

目次

機械保全技能士の難易度は等級でどう違う?

先に結論

厚生労働省の公表値から計算すると、令和7年度の合格率は3級が約74.8%、2級が約47.1%、1級が約41.8%、特級が約38.5%でした。3級と2級以上の間に大きな差があります。

機械保全技能検定は、職業能力開発促進法に基づく国家検定です。試験は、厚生労働大臣の指定試験機関である日本プラントメンテナンス協会(JIPM)が行っています。

等級は特級・1級・2級・3級の4つで、上に行くほど求められる力が上がります。職業能力開発促進法施行規則では、それぞれの程度を次のように定めています。

等級法令上の程度JIPMの案内での最頻年齢層
特級管理者又は監督者35〜39歳(入社15年前後)
1級上級の技能労働者30〜34歳(入社10年前後)
2級中級の技能労働者20〜24歳(入社2、3年前後)
3級初級の技能労働者19歳以下(学生または新入社員)

年齢層は、JIPMのオフィシャルガイドに載っている目安です。3級は学生や新入社員、2級は入社数年目の若手が中心で、受ける人の経験の長さも等級によって違います。

『3級が受かったから、2級も同じ調子でいけるかな』と考える方もいますよね。ただ、2級からは学科の形も実技の課題も増えるので、同じ準備では足りないことがあります。

機械保全技能士の合格率を年度ごとに見る

機械保全の合格率は、厚生労働省「技能検定の実施状況」の受検申請者数と合格者数から計算できます。等級別に3年分を並べると、3級は7割台で安定し、2級以上は年度で上下します。

厚生労働省は毎年、職種・等級ごとの受検申請者数と合格者数を公表しています。機械保全の数字から、合格率を計算して表にしました。

年度等級受検申請者数合格者数合格率(計算値)
令和7年度特級676人260人約38.5%
令和7年度1級9,122人3,813人約41.8%
令和7年度2級13,200人6,215人約47.1%
令和7年度3級7,064人5,285人約74.8%
令和6年度特級699人151人約21.6%
令和6年度1級9,238人2,922人約31.6%
令和6年度2級13,794人5,155人約37.4%
令和6年度3級7,129人5,208人約73.1%
令和5年度特級704人141人約20.0%
令和5年度1級9,547人3,410人約35.7%
令和5年度2級14,362人5,924人約41.2%
令和5年度3級6,593人5,049人約76.6%

全等級を合わせた機械保全の合格率は、計算すると令和7年度が約51.9%、令和6年度が約43.7%、令和5年度が約46.8%でした。

計算値を見る時の注意

厚生労働省の数字は「受検申請者数」で、実際に受けた人の数ではありません。同じ年度に学科と実技を両方申し込んだ人は1名と数えられています。

申し込んだのに欠席した人や、学科だけ・実技だけを受ける人も含まれます。そのため、計算した合格率はあくまで目安として見ておきましょう。

JIPMの目安との違い

JIPMのオフィシャルガイドでは、等級別の合格率の目安を次のように示しています。こちらは何年度の集計かの記載がない目安です。

等級JIPMの目安(受検者数/合格率)厚生労働省の公表値から計算(令和7年度)
特級約700人/年・15〜25%約38.5%
1級約9,000人/年・25〜35%約41.8%
2級約13,000人/年・30〜40%約47.1%
3級約7,000人/年・70〜80%約74.8%

令和7年度は、特級から2級まで目安より高めでした。令和5・6年度の計算値は、おおむね目安の範囲内かやや上です。

『どっちの数字を信じればいいの?』と迷いますよね。数字の出どころが違うだけなので、「年度によってこのくらい動く」と両方を幅で覚えておくのがおすすめです。

作業ごとの合格率について

機械系保全作業・電気系保全作業・設備診断作業の作業別の合格率は、厚生労働省もJIPMも公表していません。厚生労働省の資料は、職種と等級の単位までです。

合格点と配点の仕組み

ここでの結論

機械保全技能士の合格点は、学科が100点満点で65点以上、実技が減点法で減点40点以下(60点以上)です。設問ごとの配点や点数配分は公表されていません。

JIPMの試験要項に載っている合格基準を表にしました。学科と実技で、点数の数え方が違うのがポイントです。

試験合格基準点数の数え方
学科100点満点として65点以上加点法
実技41点以上の減点がない場合に合格減点法(100点から減点)

JIPMの合格発表のページでは、同じ内容を「学科試験:65点以上、実技試験60点以上が合格」と書いています。100点から減点40点までなら60点が残るので、言い方が違うだけで中身は同じです。

配点・点数配分は非公開

『学科は1問何点なの?』『実技の課題ごとの配点を知りたい』という声はよく聞きますよね。JIPMの試験要項とよくあるQ&Aでは、各設問の配点や個別の採点結果は公開していないとされています。

そのため、学科の配点や点数配分を正確に知ることはできません。自己採点では、問題数のうち何割取れたかで、合格点の65点に届きそうかをおおまかに見るしかないんです。

よくある失敗

「ネットに載っていた配点で計算したら合格のはずだった」と思い込んでしまうことがあります。公式に配点が出ていない以上、ぎりぎりの点数を狙わず、余裕を持って65点を超えられるように準備しておきましょう。

実技の減点は「空欄」も対象

JIPMの試験要項では、実技は正答以外の解答がすべて減点の対象になると書かれています。不正解だけでなく、空欄や記入ミスも減点されます。

分からない問題でも、空欄のままにせず考えて答えを書くほうが、点数を守れる可能性があります。マークのずれにも気をつけたいですね。

「迷ったから、とりあえず空けておこう。」
「空欄も減点だから、いちばん近いと思う物を選んでおこう。」

本番でこう切り替えられるように、過去問の練習でも空欄を作らない癖をつけておきましょう。

偏差値という物差しはない

機械保全技能士の難易度を「偏差値」で知りたいという方もいます。ですが、技能検定には偏差値という公式の物差しはなく、厚生労働省もJIPMも出していません。

ネットで見かける資格の偏差値は、作った人の独自の目安です。難しさを比べたい時は、この記事で紹介している合格率・合格点・試験範囲の公式の情報で見てみてください。

合格率・合格基準・試験範囲の3つの物差しで比べる

ここでの結論

合格率だけでは、難しさの中身は見えません。合格基準と試験範囲を並べると、3級は形が簡単で範囲が絞られ、2級以上は問題の形が増え、特級は分野そのものが変わることが分かります。

ここでは、難易度を3つの物差しで等級ごとに比べてみます。この比べ方は、この記事で独自にまとめたものです。

等級合格率(令和7年度の計算値)学科の形実技の形(機械系の例)試験範囲の特徴
3級約74.8%真偽法30問・60分判断等試験7課題・70分共通5科目と選択科目(機械系・電気系)
2級約47.1%真偽法25問・四肢択一式25問・100分判断等試験8課題・80分選択科目に設備診断法が加わる
1級約41.8%真偽法25問・四肢択一式25問・100分判断等試験8課題・80分2級と同じ科目で程度が上級
特級約38.5%五肢択一式50問・120分計画立案等作業試験10課題・150分工程管理など管理の7分野

『合格基準が同じなら、難しさも同じでは?』と思いますよね。実は、合格基準はどの等級でも学科65点以上・実技の減点40点以下で同じです。つまり、等級による難しさの差は、問題の形と範囲から生まれています。

機械保全技能士の難易度を、合格率・合格基準・試験範囲の3つの物差しで等級ごとに比べた図解

3級:形がシンプルで、範囲も基本

3級の学科は、文が正しいか誤りかを答える真偽法だけです。実技も、3級機械系保全作業の場合は軸受やボルト・ナット、潤滑油など、基本的な部品の知識が中心です。

3級全体の合格率と落ちた時の考え方は、機械保全技能士3級の合格率と難易度で詳しく紹介しています。

2級・1級:選ぶ問題が増える

2級と1級の学科は、半分が4つから1つを選ぶ四肢択一式になります。正誤の判断だけでなく、選択肢を比べる力が必要です。

2級と1級は同じ形式ですが、法令上の程度が「中級」と「上級」で違います。等級ごとの勉強時間の考え方は機械保全技能士2級の合格率・難易度と勉強時間の目安と機械保全技能士1級の合格率・難易度と勉強時間の目安で紹介しています。

特級:分野がまったく変わる

特級は、工程管理・品質管理・原価管理など、職場を管理する分野から出題されます。1級までの勉強の延長ではなく、新しい分野を学ぶつもりで準備することになります。

特級の中身は機械保全技能士特級とはで詳しく紹介しています。

機械保全技能士が「難しい」と感じる所

ここでの結論

難しいと感じやすいのは、機械系の方が電気の問題も解く学科の共通科目と、写真や実物で見分ける実技の課題です。逆に、苦手な所を早めに見つければ、合格点の65点には届きやすくなります。

合格率の数字だけでは、どこでつまずくのかは分かりませんよね。JIPMの試験科目の資料をもとに、難しいと感じやすい所をまとめてみました。

つまずきやすい所理由対策の例
学科の電気一般機械系の方でも共通科目として出る電流・電圧・抵抗の基本から押さえる
学科の計算学科では電卓が使えない紙に式を書いて手で解く練習をする
実技の写真の判断機械系・設備診断の実技資料は公表されない職場の実物や市販の教材で見分ける練習をする
電気系の作業時間課題1は標準時間50分・打ち切り60分時間を計って配線を練習する

「機械系で受けるのに、電気の問題も出るんですか?」
「学科の共通科目に電気一般があるから、基本は出るよ。」

職場でもこんなやり取りがよくあります。1級・2級・3級の学科は、どの作業でも機械一般・電気一般・機械保全法一般・材料一般・安全衛生の5科目が共通です。

落ちやすいのは「片方だけ」

技能検定は、学科と実技の両方に合格して初めて技能士と名乗れます。どちらか片方だけ不合格になる方も少なくありません。

JIPMの試験要項では、片方だけ合格した場合、次回からその試験が免除されます。1級・2級・3級の一部合格の効力に期限はないので、次は残った試験だけに集中できます。

詳しくは機械保全技能士の学科免除・一部合格で紹介しています。

自分の難しさを見つけるチェック
  • 過去問の学科で、科目ごとの正答数を数えた
  • 電気一般の基本の計算を、電卓なしで解ける
  • 実技の課題の範囲を、JIPMの出題例で確かめた
  • 時間を計って、学科を通しで解いたことがある
  • 学科と実技のどちらが弱いかを決めている

難易度を下げる勉強の進め方

合格点が65点と決まっている以上、満点を目指すより、苦手な科目を合格点に届く所まで引き上げるほうが効率的です。過去問で弱い所を見つけてから、テキストに戻る順番で進めてみてください。

難しいと感じる試験でも、進め方次第で手応えは変わります。働きながら受ける方が多い試験なので、限られた時間を上手に使いたいですよね。

合格点に届かせる進め方
  1. 受ける等級と作業の試験の形を、JIPMの試験要項で確かめる
  2. 過去問を1回分解いて、科目ごとの正答数を数える
  3. 正答の少ない科目から、テキストで基本を学び直す
  4. 実技は出題例を見て、職場の実物と結びつけて覚える
  5. 本番と同じ時間を計って、学科を通しで解く
機械保全技能士の合格点に届かせるための、過去問で苦手を見つけてから学び直す進め方の図解

過去問はJIPMの公式サイトで、直近の問題と正解が公開されています。使い方は機械保全技能士の過去問はどこで見る?で紹介しています。

勉強の計画の立て方は機械保全技能士の勉強方法にまとめています。

等級ごとの準備の重さ

『どのくらい勉強すればいいの?』という質問もよくありますよね。公式に示された勉強時間はないので、この記事では等級ごとの準備の重さを、形と範囲から比べてみます。

等級準備で重くなりやすい所時間の使い方の例
3級用語と基本の部品学科は真偽法に慣れ、実技は部品の名前と不具合を結びつける
2級四肢択一式と選択科目選択肢を消す練習と、選択科目の深掘り
1級応用問題と実技の課題理由を説明できるまで過去問を掘り下げる
特級管理の7分野新しい分野の基本を学んでから過去問に入る

機械保全技能士の難易度でよくある相談

この章について

質問サイトでよく見かける相談を、内容を要約して紹介します。

相談1「国家資格としての難易度はどのくらい?何が分かれば受かる?」

閲覧数がとても多い質問で、機械保全技能士の難易度と、受かるために必要な知識を知りたいという相談です。難易度は等級でかなり違い、厚生労働省の公表値から計算すると、令和7年度は3級が約74.8%、2級が約47.1%でした。

受かるために必要なのは、学科で65点以上、実技で減点40点以下に収めることです。まずは受ける等級の試験の形を確かめ、過去問で弱い科目を見つけるところから始めてみてください。

相談2「3級は易しいと聞くけど、本当は難しい?」

3級は易しいと言われるけれど、実際はどうなのかという相談です。合格率は厚生労働省の公表値から計算すると7割台なので、ほかの等級より受かりやすいのは確かです。

ただ、受検者の多くは学生や新入社員で、初めて機械や電気を学ぶ方も多い等級です。油断せずに過去問を解いておけば、十分に合格を狙えますよ。

相談3「2級は1年しっかり勉強しないとだめ?」

2級の難易度が高く、1年かけて勉強しないといけないのかという相談です。公式に示された勉強時間はなく、必要な期間は今の知識や職場の経験で変わります。

2級は年2回のうち第2回だけで行われるので、日程から逆算して計画を立てると進めやすくなります。苦手な科目が少ない方は、短い期間で準備できることもあります。

相談4「なぜ2級より1級の合格率が高いことがあるの?」

機械系保全作業で、2級より1級の合格率が高いことがあるのはなぜかという相談です。厚生労働省とJIPMは作業別の合格率を公表していないので、作業ごとの比べ方はできません。

等級別に見ると、令和5〜7年度の計算値ではどの年も2級のほうが1級より少し高くなっています。作業ごとの数字が公表されていない以上、ネットで見かける作業別の合格率は出どころを確かめてから参考にしてみてください。

合格した後の資格の活かし方

ここでの結論

厚生労働省の職業能力評価基準では、技能検定(機械保全)の資格を取ると社内で技能が認められて地位が向上することが多く、転職時にも資格保有者は有利だとされています。

難しい試験に合格したら、その力をどう活かすかも考えておきたいですよね。厚生労働省の職業能力評価基準(設備保全)では、特級・1級・2級の資格について、社内での評価や転職での有利さに触れています。

活かし方向いている人確かめたいこと
今の職場で上の級を目指す保全の経験をもっと積みたい次の等級の受検資格を満たす時期
社内で保全の仕事に移る製造から保全に移りたい異動の希望を出せる時期
ほかの工場の保全職を見る設備の大きな職場で働きたい求人票の仕事内容と勤務体制

資格手当や合格報奨金は、会社によって違います。就業規則や求人票で確かめておきましょう。

今の職場で上の級を目指すのも、立派な選択です。そのうえで、合格した等級を活かせる職場や、資格の支援がある会社を比べてみたい方は、メーカーの保全求人を見比べると選択肢が広がりますよ。

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扱う設備の種類や勤務体制、資格手当・資格取得の支援は、工場や会社によって大きく違います。メーカー専門の転職エージェントで設備保全の求人を見比べて、今の自分に合う働き方を確かめてみてください。

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求人の条件・待遇は各求人票と紹介会社の案内でご確認ください。

資格全体の仕組みは機械保全技能士とはで紹介しています。

よくある質問

機械保全技能士の合格率はどのくらいですか?

厚生労働省の公表値から計算すると、令和7年度は特級が約38.5%、1級が約41.8%、2級が約47.1%、3級が約74.8%でした。年度によって上下があります。

機械保全技能士の合格点は何点ですか?

JIPMの試験要項では、学科が100点満点で65点以上、実技が減点法で41点以上の減点がない場合(60点以上)に合格です。

機械保全の学科の配点は公開されていますか?

公開されていません。JIPMの案内では、各設問の配点や個別の採点結果は非公開とされています。

機械保全の作業ごとの合格率は分かりますか?

機械系・電気系・設備診断の作業別の合格率は、厚生労働省もJIPMも公表していません。

片方だけ合格した場合はどうなりますか?

合格した試験は、次回から同じ作業で合格等級以下の受検で免除されます。1級・2級・3級の一部合格に期限はなく、特級は合格した日から5年間です。

まとめ

この記事の要点
  • 機械保全技能士の難易度は等級で違い、3級は合格率が7割台、2級以上は年度で上下する
  • 合格率は厚生労働省の受検申請者数と合格者数から計算した値で、JIPMの目安とは出どころが違う
  • 合格点は学科65点以上・実技の減点40点以下で、設問ごとの配点は非公開
  • 難しさの差は、等級ごとの問題の形と試験範囲から生まれる
  • 苦手な科目を見つけて合格点まで引き上げる進め方が効率的
機械保全技能士ドットコム

機械保全技能士ドットコム 編集部

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