機械保全技能士3級の合格率と難易度|落ちた時の次の一手

機械保全技能士3級の合格率と難易度を紹介する記事のアイキャッチ。答案用紙と教科書が置かれた机

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『3級は簡単って聞くけど、本当に受かるのかな』と不安になっている方も多いはずです。反対に、一度落ちてしまって『自分だけ受からなかった』と落ち込んでいる方もいるかもしれませんね。

結論から言うと、厚生労働省の公表値から計算した機械保全技能士3級の合格率は、ここ3年で7割台です。4人に3人ほどが合格している一方で、学科と実技は別々に合否が出るので、片方だけ届かない人も少なくありません。

この記事では、合格率の読み方と合格点、つまずきやすい所の対策、落ちた時の次の一手をお伝えしますね。

目次

機械保全技能士3級の合格率は?公的な数字で見てみよう

先に結論

厚生労働省『令和7年度 技能検定の実施状況』の受検申請者数と合格者数から計算すると、機械保全3級の合格率は約74.8%でした。令和5年度から令和7年度まで、いずれも7割台で推移しています。

機械保全3級の合格率は、厚生労働省が毎年公表している「技能検定の実施状況」から計算できます。公表されているのは率ではなく、受検申請者数と合格者数です。

3級の受検申請者数・合格者数と計算した合格率

年度受検申請者数合格者数計算した合格率
令和7年度(2025年度)7,064人5,285人約74.8%
令和6年度(2024年度)7,129人5,208人約73.1%
令和5年度(2023年度)6,593人5,049人約76.6%

ここで使っている人数は「受検申請者数」で、実際に試験を受けた人の数ではありません。同じ年度に学科と実技を同時に申請した人は、1名として数えられています。

3年分を並べて分かること

3年分の数字を並べると、3級の受検申請者数は6,500人から7,100人ほど、合格率は7割台の前半から半ばで、大きな上下はありません。年によって問題が急に難しくなったり易しくなったりしている様子は、この数字からは読み取れないということです。

なお、令和2年度(2020年度)の3級試験は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止されています。古い年度の数字を探す時は、この年の3級の数字はないと考えておきましょう。

JIPMが示している目安

試験を行う日本プラントメンテナンス協会(JIPM)のオフィシャルガイドでは、3級の受検者数は約7,000人/年、合格率の目安は70〜80%とされています。こちらには何年度の集計かが書かれていません。

厚生労働省の数字から計算した値と、JIPMの目安は、どちらも7割台という点で近い結果です。ただ、出どころと集計の仕方が違うので、並べて見る時は「計算値」と「目安」を分けて考えてくださいね。

ほかの等級と比べると

等級令和7年度の受検申請者数合格者数計算した合格率
特級676人260人約38.5%
1級9,122人3,813人約41.8%
2級13,200人6,215人約47.1%
3級7,064人5,285人約74.8%

等級が上がるほど合格率は下がっています。等級ごとの比べ方は機械保全技能士の合格率と難易度でまとめています。

機械保全技能士3級の合格率を、厚生労働省の数字から計算した値とJIPMの目安で比べた図解

機械保全3級の合格点と合格基準

ここでの結論

3級の合格点は、学科が100点満点として65点以上、実技が減点法で減点40点以下(60点以上)です。学科と実技の両方に合格すると、3級機械保全技能士になれます。

『何点取れば受かるの?』は、一番気になるところですよね。JIPMの試験要項に書かれている合格基準を表にしてみました。

試験形合格基準(JIPMの試験要項)
学科真偽法30問・60分加点法で100点満点として65点以上
実技(機械系)判断等試験7課題・70分減点法で41点以上の減点がない場合に合格
実技(電気系)製作等作業試験2課題・110分減点法で41点以上の減点がない場合に合格

合格発表のページでは「学科試験:65点以上、実技試験60点以上が合格」と書かれています。言い方は違いますが、意味は同じです。

実技の減点法では、不正解だけでなく、空欄や記入ミスもすべて減点の対象になります。分からない問題も、空欄のままにしないことが大切なんです。

65点以上は「何問正解」で考えられる?

『30問中、何問当たれば合格?』と数えたくなりますよね。ただ、JIPMは各設問の配点を公表していないので、何問正解なら合格とは言い切れないんです。

そのため、自己採点で合格点ぎりぎりを狙う考え方はおすすめしません。過去問を解く時は、合格点より余裕を持って正解できる状態を目標にしておくと、本番で少し迷っても慌てずに済みます。

配点や採点結果は公表されない

JIPMでは、各設問の配点や、受検者ごとの解答内容などの採点結果は公表していません。自己採点は、公開される正解をもとにした目安と考えておきましょう。

3級の難易度はどれくらい?数字の裏側を読む

ここでの結論

合格率が7割台なので、3級は技能検定の機械保全の中では受かりやすい等級です。ただ、受ける人の多くは学校や職場で準備をしている学生と新入社員なので、準備なしで受かる試験とは考えないほうが安心です。

機械保全3級の難易度を考える時は、誰が受けているかも一緒に見ておくと、数字の意味が分かりやすくなります。

JIPMのオフィシャルガイドでは、3級を受ける人の最も多い年齢層は19歳以下で、「学生または新入社員」とされています。工業高校の授業や会社の研修の中で、まとまった準備をしてから受ける人が多いと考えられます。

合格率の数字から分かること・分からないこと

数字から分かること
  • 3級はほかの等級より合格率が高い
  • 令和5年度から令和7年度まで、ほぼ同じ水準
  • 4人に1人ほどは合格に届いていない
数字からは分からないこと
  • 機械系と電気系それぞれの合格率
  • 学科と実技それぞれの合格率
  • 独学か、学校や会社で学んだかの違い

作業別(機械系・電気系)の合格率は、厚生労働省の資料でも公表されていません。『機械系と電気系、どっちが簡単?』と気になる方も多いですが、数字では比べられないんです。

機械保全技能士三級の難易度は、合格率だけでなく、自分の準備に使える時間や、受ける作業の経験があるかで大きく変わります。職場で毎日設備に触れている人と、初めて機械を学ぶ人とでは、同じ試験でも感じる難しさが違いますよね。

立場ごとに感じる難しさの違い

受ける人難しく感じやすい所有利になりやすい所
工業高校・専門学校の学生実物の設備を見る機会が少なく、部品の写真がイメージしにくい授業で機械や電気の基礎を学んでいる
新入社員仕事を覚える時期と重なり、勉強の時間が細切れになる職場の設備や先輩の話を教材にできる
ほかの職種から保全に移った人電気一般や材料一般など、仕事で触れない科目が残る担当設備の点検経験がそのまま生きる
独学で受ける人何から始めるかを自分で決める必要がある自分のペースで苦手な所に時間を使える

どの立場にも、難しく感じる所と有利な所があります。自分の行を見て、難しく感じやすい所から先に手をつけてみてください。

つまずきやすい所を「学科」「実技」「当日」に分けた対策表

ここでの結論

3級で落ちる原因は、学科・実技・当日の3つの場面に分けると見つけやすくなります。自分がどの場面でつまずきやすいかを先に知っておけば、対策も絞れます。

「3級で落ちる人って、どこでつまずくんですか?」
「学科と実技と当日の動き方、この3つに分けて考えると見えてきますよ。」

こんなふうに場面で分けると、漠然とした不安が具体的な準備に変わります。試験の決まりから考えた、つまずきやすい所と対策をまとめてみました。

場面別のつまずきと対策

場面つまずきやすい所対策
学科過去問の正解の番号だけを覚え、言い回しが変わると迷う文のどこが正しく、どこが誤りかを説明できるようにする
学科仕事で触れない科目(電気一般・材料一般など)が手薄になる過去問を科目ごとに仕分け、苦手な科目を先に固める
学科選択科目で、受ける作業と違う科目の勉強をしてしまう申し込んだ作業(機械系保全法か電気系保全法)を確かめる
実技(機械系)部品の名前だけ覚えて、写真を見ると分からない名前と形をセットで覚え、実物や写真で確かめる
実技(電気系)配線に時間がかかり、時間内に終わらない事前に公開される問題で、時間を測って練習する
当日会場や集合時刻を直前に確かめて慌てる受検票が出たらすぐに会場と集合時刻を確かめる
当日受検票を印刷し忘れるマイページからダウンロードし、A4片面で印刷しておく
機械保全技能士3級でつまずきやすい所を、学科・実技・当日の3つの場面に分けた図解

当日に知っておきたい決まり

JIPMのよくあるQ&Aでは、学科の集合時刻は11時00分、3級機械系の実技は13時15分です。電気系の実技の集合時刻は、受検票で確かめる形になっています。

学科では電卓が使えません。電卓が使えるのは、設備診断作業と特級の実技だけです。

試験の前日に確かめたいこと
  • 受検票をA4片面で印刷した
  • 会場の場所と集合時刻を確かめた(専用駐車場はない)
  • 本人確認書類(運転免許証、学生証など)を用意した
  • 電気系で受ける人は、持参する工具をそろえた

実技の準備の進め方は機械保全技能士3級の実技対策、学科の過去問の回し方は機械保全技能士3級の過去問の使い方で紹介しています。

機械保全技能士3級に落ちた時の次の一手

ここでの結論

学科か実技の片方に合格していれば、次の回からはその試験が免除され、残ったほうだけを受ければ済みます。3級は年2回あるので、同じ年度のうちに再挑戦できることもあります。

『落ちたら全部やり直し?』と心配になりますよね。実は、機械保全技能検定には一部合格の仕組みがあるんです。

一部合格なら、次は残った試験だけ

JIPMの試験要項では、学科と実技の一方だけに合格した場合、合格した作業に限り、合格等級以下の同じ試験が次回以降免除されます。1級から3級の一部合格の効力に期限はありません。

例えば、3級の機械系保全作業で学科だけ合格した人は、次は機械系保全作業の実技だけを受ければよいということです。ただし免除されるのは同じ作業の試験なので、次に電気系に変えると、実技は電気系で受け直すことになります。

今回の結果次の回に受ける試験
学科だけ合格同じ作業の実技だけ
実技だけ合格学科だけ
両方とも届かなかった学科と実技の両方

平成27年度以降に一部合格した人が次に申し込む時は、技能士番号や合格通知番号を入れて「免除付受検申請」を行います。手続きの詳しい流れは機械保全技能士の学科免除・一部合格で紹介しています。

次はいつ受けられる?

3級は第1回と第2回の年2回あり、同じ年度に両方受けられます。2026年度の第1回の合格発表は2026年7月31日、第2回の受検申請は8月24日から9月25日までだったので、第1回の結果を見てから第2回に申し込むこともできた計算です。

2026年10月15日の時点で、2026年度の第2回の申請はもう締め切られています。これから再挑戦する方は、次の年度の実施公示を待つことになります。

自己採点はいつできる?

学科も実技も、試験問題は試験が終わったら持ち帰れます。問題用紙に自分の答えを書き込んでおけば、正解の公表後にすぐ自己採点できます。

2026年度は、第1回の試験問題と正解が2026年6月26日10時に、第2回の3級は2027年1月15日10時から公表される予定です。電気系保全作業の実技は作業試験のため、正解は公表されません。

機械保全技能士3級に落ちた時にやること
  1. マイページで試験結果を確かめ、学科と実技のどちらが届かなかったかを知る
  2. 公開された正解で自己採点した結果と見比べ、落とした科目や課題を書き出す
  3. 一部合格した試験があれば、次の回でその試験が免除されることを確かめる
  4. 次に受ける回の日程と受検申請期間を、JIPMの公式サイトで確かめる
  5. 書き出した弱点から順に、過去問と練習をやり直す

試験結果の通知は、年度や回によって郵送されない場合があります。合格発表の後は、まずマイページで確かめるようにしておきましょう。

受検手数料は戻らない

JIPMのよくあるQ&Aでは、受理された受検手数料は理由を問わず返金されず、次回への充当もできないとされています。天災など受検者の責任でない事情の場合は返還されることがあります。申し込む回はよく考えて決めましょう。

落ちても、職場で積み上げたものは残る

一度落ちても、勉強で身につけた部品や電気の知識はなくなりません。毎日の点検や修理の中で、その知識はそのまま役に立ちます。

工場の生産設備の前で、点検チェック表を手に部品の状態を確かめる手元の様子

例えば、試験で迷った部品を次の点検の時に実物で確かめてみると、再挑戦の準備と仕事が一度に進みます。『落ちた』経験が、次の試験の一番の教材になることもあるんです。

今の職場で再挑戦して、2級へと進むのも立派な道です。もっと設備の多い工場で経験を積みたい、資格の取得支援や受検料の補助がある会社を比べたいという方は、メーカーの保全求人を見比べてみると選択肢が広がりますよ。

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機械保全技能士3級の合格率についてよくある相談

この章について

質問サイトでよく見かける相談を、内容を要約して紹介します。

相談1「3級は易しいと言われるけど、本当は難しい?」

3級は易しいと言われているけれど、実は難しいのではないか、という相談はとても多く読まれています。計算した合格率は7割台なので、技能検定の機械保全の中では受かりやすい等級なのは確かです。

ただ、受ける人の多くは学校の授業や会社の研修で準備をしてから臨んでいます。自分で準備をする方は、過去問を使って学科の科目ごとの理解を確かめておくと安心です。

相談2「機械系では2級より1級の合格率が高いのはなぜ?」

機械系保全作業では、2級より1級のほうが合格率が高いと聞いたけれどなぜか、という相談です。厚生労働省の公表は等級ごとの数字までで、作業別の合格率は公表されていません。

等級ごとに見ると、令和7年度は1級が約41.8%、2級が約47.1%で、1級のほうが低い計算になります。作業別の数字を見かけた時は、どこが出した数字か、何年度の数字かを確かめてみてください。

相談3「会社から3級を取るように言われたけど、仕事についていけるか不安」

工場で働き始めたばかりで、会社から3級を取るように言われたけれど、仕事にも試験にもついていけるか不安だ、という相談です。3級は、法令で「初級の技能労働者」が持つべき程度とされている等級で、学び始めの人が受けることを前提にした試験です。

JIPMの案内では、企業や団体によっては受検料の補助や合格報奨金、資格手当などを受けられることがあります。会社によって違うので、会社が受検をすすめている場合は、補助があるか就業規則や上司に確かめてみてください。

不安な時は、職場で3級を受けた先輩に、どんな準備をしたかを聞いてみるのもおすすめです。

「何から始めましたか?」
「まずは過去問を1回分解いて、分からない言葉を調べたよ。」

こんなひと言をもらえるだけでも、最初の一歩がぐっと踏み出しやすくなりますよ。

よくある質問

機械保全技能士3級の合格率はどれくらいですか?

厚生労働省『令和7年度 技能検定の実施状況』の受検申請者数と合格者数から計算すると、約74.8%です。令和6年度は約73.1%、令和5年度は約76.6%でした。

機械保全3級の合格点は何点ですか?

学科は100点満点として65点以上、実技は減点法で41点以上の減点がないこと(60点以上)が合格の基準です。

機械保全3級の難易度は高いですか?

合格率は7割台で、ほかの等級より高めです。ただ、学校や職場で準備をして受ける人が多いので、過去問などでの準備はしておきましょう。

3級に落ちたら、次は全部受け直しですか?

学科か実技の片方に合格していれば、次の回からその試験は免除されます。1級から3級の一部合格の効力に期限はありません。

機械系と電気系で合格率は違いますか?

作業別の合格率は公表されていないので、数字では比べられません。担当する設備や練習に使える時間で選ぶのがおすすめです。

まとめ

この記事の要点
  • 厚生労働省の公表値から計算した機械保全技能士3級の合格率は、令和7年度で約74.8%
  • JIPMの目安は70〜80%で、計算値と目安は出どころが違うので分けて見る
  • 合格点は学科が65点以上、実技が減点40点以下(60点以上)
  • つまずきやすい所は学科・実技・当日の3つの場面に分けて対策する
  • 片方に合格していれば次の回はその試験が免除され、3級は年2回受けられる
機械保全技能士ドットコム

機械保全技能士ドットコム 編集部

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