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『独学で大丈夫かな、講習会に通ったほうがいいのかな』と迷っている方も多いはずです。特に実技は、一人で準備するのが不安ですよね。
結論から言うと、機械保全技能士の講習は「独学で足りない所を補うもの」と考えると選びやすくなります。学び方は独学・講習会やセミナー・通信教育・職場の勉強会の4つに分けて、自分に足りない所を埋められるものを選んでみてください。
この記事では、4つの学び方の違いと、申し込む前に確かめておきたいことをお伝えしますね。
機械保全技能士の講習会はある?公式の対策講座はない
試験を行う日本プラントメンテナンス協会(JIPM)は、テキストの発行も対策講座も行っていません。機械保全技能士の講習会や通信教育は、民間の団体や職業訓練法人などが開いているものを自分で選ぶことになります。
JIPMのよくあるQ&Aには、「当会はテキストの発行や、対策講座を実施しておりません」と書かれています。『公式の講習会に申し込めば安心』と思っていた方には、少し意外かもしれません。
一般的には、民間の団体や職業訓練法人などが、受検の準備のための講座を開いています。形は、通信で学ぶもの、動画で学ぶもの、会場に集まる対策セミナーなどさまざまです。
公式に用意されているもの
講習を探す前に、公式で無料で見られるものも押さえておきましょう。講習を選ぶ時の物差しにもなります。
| 公式にあるもの | 中身 | 講習を選ぶ時の使い道 |
|---|---|---|
| 過去の試験問題 | 過去に実施した3年分(試験要項では3回分)の問題と正解 | 講習の内容が本番の形に合っているか見比べる |
| 試験科目及びその範囲並びにその細目 | 等級ごとの科目と中身の一覧 | 講習が自分の範囲を扱っているか確かめる |
| 電気系保全作業の実技試験問題 | 事前に公式サイトに掲載される課題 | 実技の講習が今年度の課題に合っているか確かめる |
| ものづくりマイスターの紹介 | 厚生労働省が認定する熟練技能者による実技指導 | 職場での実技指導を受けたい時の相談先 |
資格の全体像は機械保全技能士とは?資格の内容・等級・取り方でまとめています。
学び方は4つ。独学・講習会・通信教育・職場の勉強会を比べる
学び方は「独学」「講習会・セミナー」「通信教育」「職場の勉強会」の4つです。どれが上ということはなく、自分の時間の取り方と、苦手な所で選ぶのがコツです。
講習会がいいか独学がいいかは、人によって答えが変わりますよね。そこで、4つの学び方を同じ物差しで比べてみました。

| 学び方 | 向いている人 | 強み | 確かめたいこと |
|---|---|---|---|
| 独学 | 自分で計画を立てて進められる人 | 自分のペースで進められ、費用を抑えやすい | 実技の練習の場をどう作るか |
| 講習会・セミナー | 短い期間で集中して学びたい人、実技を見て学びたい人 | その場で質問でき、実物や盤で練習できることがある | 日程と会場、扱う級と作業 |
| 通信教育 | 通う時間が取れない人、交代勤務の人 | 自宅で自分の時間に進められる | 添削や質問の仕組み、修了までの期間 |
| 職場の勉強会・研修 | 会社に受検の仕組みがある人 | 職場の設備で練習でき、先輩に聞ける | 開かれる時期と、参加できる条件 |
独学が向いている人
独学は、公式の過去問と市販の教材で進める方法です。自分のペースで進められるので、仕事の忙しさに波がある方にも合わせやすいですよね。
ただ、実技の練習を一人で用意するのは大変です。電気系なら盤や工具、機械系なら部品の実物を見る機会を、どう作るかを先に考えておきましょう。
独学の進め方は機械保全技能士の勉強方法で詳しく紹介しています。
講習会・セミナーが向いている人
機械保全技能士の講習会やセミナーは、決まった日に集まって学ぶ形です。分からない所をその場で質問できるのが、何よりの強みです。
実技に不安がある方には、特に心強い選択肢です。講習によっては、実物の部品や練習用の盤を使えることもあるので、内容を確かめてみてください。
通信教育が向いている人
機械保全技能士の通信教育は、教材が届いて自宅で学ぶ形です。通う時間が取れない方や、交代勤務で決まった日に休めない方に向いています。
『通信だと続かないかも』と不安な方は、添削や質問の仕組みがあるかを見ておくといいですよ。提出の期限があると、それがペースメーカーになってくれます。
職場の勉強会・研修が向いている人
会社によっては、機械保全の研修や、受検する人向けの勉強会を開いていることがあります。職場の設備を使って練習できるのは、外の講習にはない強みです。
まずは上司や先輩に「受検を考えているんですが、社内で勉強会はありますか?」と聞いてみてください。去年受けた人の話を聞けるだけでも、準備の見通しが立ちます。
4つを組み合わせる例
4つの学び方は、どれか1つに決めなくてもかまいません。立場ごとに、組み合わせの例を挙げてみますね。
| 立場 | 組み合わせの例 | ねらい |
|---|---|---|
| 3級を受ける工業高校の生徒 | 学校の講習と、公式の過去問での独学 | 授業で基礎を学び、過去問で本番の形に慣れる |
| 働きながら2級を目指す方 | 共通科目は独学、苦手な選択科目は通信教育 | 時間の取れる時に進め、苦手だけ補う |
| 交代勤務で休みが不規則な方 | 通信教育と職場の勉強会 | 決まった日に通わずに、設備で実物を確かめる |
| 電気系1級で実技が不安な方 | 学科は独学、実技は講習会や社内の先輩の指導 | 盤とPLCでの作業をその場で見てもらう |
『全部を講習でまかなわないといけない』と考える必要はないんです。足りない所だけ外の力を借りる、くらいの気持ちで選んでみてください。
講習会・通信教育を申し込む前に確かめること
申し込む前に「対象の級と作業」「今年度の試験に合っているか」「実技をどこまで扱うか」「費用と補助」の4つを確かめると、思っていた内容と違ったということが減ります。
講習や通信教育は、決して安い買い物ではありませんよね。申し込んでから後悔しないように、事前に見ておきたい所をまとめました。

- 対象の等級と作業(機械系・電気系・設備診断)が自分と合っているか確かめる
- 学科だけか、実技も扱うかを確かめる
- 電気系の実技なら、今年度の事前公開問題に合わせた内容か確かめる
- 日程や会場、通信なら修了までの期間が自分の予定に合うか見る
- 分からない所を質問できる仕組みがあるか確かめる
- 会社の受検料補助や研修費の補助が使えるか、就業規則で確かめる
電気系の講習は「今年度の課題」に合っているかが大事
電気系保全作業の実技は、試験用の盤に実際に配線などをする製作等作業試験です。実技の問題は事前に公式サイトに掲載されるので、講習がその年度の課題に合わせているかが大事になります。
JIPMの2026年度の実技試験の概要では、1・2級はPLCとプログラミングツール(パソコン)を受検者が持参します。3級は、ねじ回しやニッパ、圧着ペンチ、回路計などの工具を持参します。
講習で使う機器と、本番で自分が持っていく機器が違うこともあります。機械保全技能士の電気の講習を選ぶ時は、使う機器の種類も聞いておくと安心です。
講習で練習した機器と、本番で持参する機器の操作が違って、当日に手間取ってしまうことがあります。講習のあとは、本番で使う自分の機器でも同じ課題を練習しておきましょう。
機械系の講習は「実物を見られるか」で選ぶ
機械系の実技は、写真や模型などを見て判断する判断等試験です。その写真や図版などの資料は「検定秘」のため公表されていません。
だからこそ、講習で実物の部品や写真を多く見られるかどうかが大事になります。案内に実技の練習の中身が書かれていない時は、問い合わせて確かめてみてください。
3級・2級で変わる講習の選び方
3級は「基礎を一通り学べるか」、2級は「選択科目と実技の判断まで扱うか」で講習を選びます。級によって、講習に求めるものが変わります。
| 等級 | 講習に求めたいこと | 独学でも進めやすい所 |
|---|---|---|
| 3級 | 機械・電気の基礎を一通り学べる、実技の部品や工具に触れられる | 学科(真偽法30問)の過去問演習 |
| 2級 | 選択科目と四肢択一式の対策、実技の判断の練習 | 共通科目の過去問演習 |
| 1級 | 深い中身の説明と、保全計画などの実技の判断 | 2級で学んだ範囲の見直し |
| 特級 | 工程管理・品質管理などの管理の分野と計算の練習 | 管理の分野の基礎の読み込み |
機械保全技能士3級の講習
3級は、JIPMの案内でも実務経験を問いません。工業高校の生徒や新入社員の方が、学校や会社で講習を受けて臨むことも多い級です。
学校で受ける方は、先生の講習と過去問を組み合わせるのが基本になります。会社で受ける方は、社内の研修で実技の部品や工具に触れられるか、先輩に聞いてみてください。
機械保全技能士2級の講習
2級は、共通科目に加えて選択科目の比重が大きくなります。学科は真偽法と四肢択一式の両方です。
働きながら2級を目指す方は、共通科目は独学で進め、実技や苦手な選択科目だけ講習で補うという組み合わせも考えられます。全部を講習に頼らなくても大丈夫です。
費用を抑える公的な制度と会社の支え
講習や通信教育の費用は、会社の補助や公的な制度で抑えられることがあります。使えるかどうかは講座や会社によって違うので、申し込む前に確かめておきましょう。
『講習を受けたいけど、費用が気になる』という方もいますよね。使えるかもしれない支えを、表にまとめてみました。
| 支え | 誰が使うか | 中身 | 確かめる先 |
|---|---|---|---|
| 会社の補助 | 働いている人 | 受検料の補助、合格報奨金、資格手当など(会社による) | 就業規則、人事の担当者 |
| 教育訓練給付制度 | 雇用保険の被保険者などで条件を満たす人 | 指定された講座の経費の一部が支給される | 厚生労働省の講座の検索、ハローワーク |
| 人材開発支援助成金 | 事業主(会社) | 社員に職業訓練を受けさせた会社に、経費などの一部を助成 | 会社の人事の担当者 |
| ものづくりマイスター | 中小企業や学校など | 熟練技能者による実技指導 | 各都道府県の地域技能振興コーナー |
JIPMの案内では、企業や団体によっては受検料の補助や合格報奨金、資格手当などを受けられる場合があるとされています。会社によって違うので、就業規則や求人票で確かめてみてください。
教育訓練給付は「指定講座かどうか」を先に確かめる
厚生労働省の案内では、教育訓練給付には3つの種類があります。例えば一般教育訓練では、教育訓練経費の20%(上限10万円)が支給されます。
ただし、機械保全技能士の対策講座が給付の対象として指定されているかは、講座ごとに違います。厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で、受けたい講座を個別に確かめておきましょう。
ハローワークの案内では、受講開始日に雇用保険の被保険者期間が3年以上あることが条件です(初めて受ける場合は1年以上で可)。離職した方は、離職日の翌日から受講開始日まで1年以内であることも条件になります。
会社の研修費の補助も多い
2026年版ものづくり白書の概要では、自己啓発支援を行っている事業所の割合(製造業・正社員)は83.7%とされています。その中で最も多いのが、「受講料などの金銭的援助」です。
自分の会社にどんな支援があるかは、意外と知らないこともありますよね。講習を申し込む前に、人事の担当者に一度聞いてみてください。
ものづくりマイスターの実技指導
JIPMの公式サイトでは、厚生労働省が認定する「ものづくりマイスター」による実技指導も紹介されています。相談先は各都道府県の地域技能振興コーナーで、派遣費用は原則無料とされています。
中小企業や学校などの若い技能者に、実践的な実技指導を行う制度です。会社や学校で実技を学ぶ場を作りたい時の選択肢として、知っておくといいですよ。
職業訓練で一から学ぶ道は、職業訓練で機械保全を学ぶで紹介しています。
職場の勉強会を活かす。学びやすい環境も選択肢に
社内の研修や勉強会、先輩の経験は、外の講習にはない強みです。学びやすい環境かどうかは、職場を選ぶ時の判断材料にもなります。
職場の勉強会では、普段使っている設備を教材にできます。テキストで読んだ部品を、その日のうちに実物で確かめられるのは大きいですよね。
- 上司や先輩に、受検の予定と社内の勉強会の有無を聞く
- 去年受けた人に、実技の練習のしかたを聞く
- 職場の設備で、過去問に出てきた部品を探して確かめる
- 分からない所をメモして、勉強会や先輩に質問する
- 会社の受検料補助などの制度を確かめて申し込む
「去年の実技、どんな練習をしましたか?」
「休憩時間に、部品の写真を見ながら名前を言い合っていたよ。」
こんなひと言から、練習のヒントが見つかることもあります。
社内で受検の支援が手厚いかどうかは、会社によってかなり違います。今の職場で学びを続けるのも、もちろん立派な道です。
そのうえで、資格の取得を支援してくれる会社や、設備の種類が多い職場を見比べてみたい方は、メーカーの保全求人を見てみると選択肢が広がりますよ。
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扱う設備の種類や勤務体制、資格手当・資格取得の支援は、工場や会社によって大きく違います。メーカー専門の転職エージェントで設備保全の求人を見比べて、今の自分に合う働き方を確かめてみてください。
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機械保全技能士の講習でよくある相談
相談で多いのは「実技の講習会はあるか」「工業高校で3級を受けるにはどう準備するか」「電気系3級は何で勉強するか」の3つです。
ネットの質問サイトでよく見かける相談から、いくつか要約して答えますね。
相談1「実技試験は簡単?講習会はある?」
実技の難しさと、講習会があるかどうかを知りたいという相談です。
JIPMは対策講座を行っていないので、公式の講習会はありません。民間の団体などが開く講座や、会社・学校での講習を自分で探すことになります。
実技の合格基準は、減点法で減点が40点以下(60点以上)です。講習を受けない場合も、公式の過去問や出題例を見て、何が問われるかを先に知っておくと準備しやすくなります。
相談2「工業高校の機械科で、3級を受けたい」
工業高校の機械科で、3級を目指しているという相談です。
3級は、検定職種に関する学科に在学している人も受検できます。学校によっては先生が講習をしてくれることもあるので、まずは担任や実習の先生に聞いてみてください。
2026年度の試験要項では、3級の受検手数料に23歳未満の学生向けの減免があり、学科と実技の両方で10,800円です。学校でまとめて申し込む場合もあるので、申し込み方法も先生に確かめておきましょう。
23歳未満かどうかは、2026年4月1日の時点の年齢で判定されます。ここでの「学生」は、受検申請の最終日に学校に在籍している人などを指します。
申し込みの手順は機械保全技能士の申し込み方法と受検料で詳しく紹介しています。
相談3「電気系の3級はどう勉強すればいい?教材が1・2級向けばかり」
電気系の3級向けの教材が見つからず、勉強のしかたに迷っているという相談です。
3級の電気系の実技は、事前に公式サイトに掲載される問題をもとに、工具を使って配線する作業試験です。まずは公開された問題を見て、必要な工具をそろえて手を動かしてみてください。
学科は、3級の科目(機械一般・電気一般・機械保全法一般・材料一般・安全衛生、選択科目の電気系保全法)に合う教材を選びます。1・2級向けの教材を使う場合は、3級の範囲を目次で確かめて、深すぎる所は後回しにして大丈夫です。
よくある質問
機械保全技能士の公式の講習会はありますか?
ありません。試験を行うJIPMは、テキストの発行や対策講座を行っていないとしています。講習会や通信教育は、民間の団体などが開いているものから選びます。
講習を受けずに独学で合格できますか?
公式の過去問と市販の教材で準備する方も多くいます。実技の練習の場を作れるかどうかが、独学を選ぶ時のポイントです。
通信教育と講習会はどちらがいいですか?
通う時間が取れない方は通信教育、その場で質問したい方や実技を見て学びたい方は講習会が向いています。苦手な所と時間の取り方で選んでみてください。
講習の費用に給付金は使えますか?
教育訓練給付の対象として指定された講座なら使える場合があります。講座ごとに違うので、厚生労働省の検索システムで確かめましょう。
会社で研修を受けられますか?
会社によって違います。社内の勉強会や研修費の補助があるかを、上司や人事の担当者に聞いてみてください。
まとめ
- JIPMは対策講座を行っていないので、講習会や通信教育は自分で選ぶ
- 学び方は独学・講習会やセミナー・通信教育・職場の勉強会の4つ
- 申し込む前に、級と作業、今年度の課題、実技の扱い、費用と補助を確かめる
- 教育訓練給付は、講座が指定されているかを個別に確かめる
- 職場の勉強会や先輩の経験も、講習に負けない学びの場になる





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